公務員試験の人物試験対策の話が聞きたい方、お待たせしました。
今回以降は、人物試験対策についてお伝えしていきます。
今回は、公務員試験の論作文についてです。
そもそも論作文試験とは?
そもそも論作文とは、与えられたテーマについて自分の考えを述べるものです。
つまり、その人の考え方を表現するものになります。
論作文を読めば、その人がどのような人間なのかを知ることが出来ます。
「たかが論作文でそんなこと分かるの?」
と思われる方もいるかもしれませんが、ちゃんと分かります。
例えば、
- 誤字脱字の多い人はケアレスミスの多い人です。
- 終盤にかけて字が汚くなる人は、終盤に集中力の切れる人が多いです。
- 論点がテーマからズレている人は、会話をしていても論点がズレる人が多いです。
前職では、色々な人の論作文に目を通してきました。
上手に書いている人もいれば、「なんだこれは・・・」と思える文章を書いてくる人もいました。
文章を書く力は、ある程度のセンスがあると思います。
これは事実です。
また、自分の伝えたいことを相手に文章で伝えるのは、想像以上に難しいことです。
そしておそらく、私にはそのセンスがありません(笑)
ただ、センスがなくても論作文を上手に書く方法はあります。
意味のある論作文の対策をすることによって、論作文を苦手から得意に変えることが出来ますよ。
正直、あまり意味のない論作文の対策をやっている人も多数います。
どのような対策をしたら公務員試験の本番で良い論作文が書けるかを今回は解説していきます。
意外と論作文の対策方法を知らない人が多いので、是非参考にしてください。
1、メインテーマは3つある
論作文を書く時に与えられるテーマはいくつかありますが、大別すると3つに分類できます。
それが、
- 自分のことに関して
- 自治体のことに関して
- 時事について
この3つです。
この3つの内容について掘り下げて解説します。
①自分のことに関して
①自分のことに関して の例としては、
- 「過去に経験した、最も辛い経験をどのようにして克服したかを書いてください」
- 「あなたが組織に属した時に意識していることを、具体例を用いて書いてください」
このような、「過去の実体験を基にして」論作文を書くテーマです。
このような論作文テーマは、実際に体験していないと書くことが難しいのが特徴です。
例えば、あまり組織に属してこなかった人は、チームワークということを具体的に書けないと思います。
自分の過去について語ることが少ない人は苦労するテーマです。
もう気付いている方もいると思いますが、①自分のことに関して という内容は、面接試験の自己PRに繋がるものでもあります。
そもそも自己PRというものは、過去の経験から作られます。
何もないところから自己PRは生まれません。
このテーマに苦労するということは、面接試験の自己PRも探せないことになってしまいます。
どのように自己PRを見つけるかは、また面接対策の時にお伝えしていきたいと思います。
②自治体のことに関して
これは、自分の受験する自治体の政策や今後の取り組み、現状の課題を取り上げられます。
つまり、自分の受験する自治体のことを深く知っていないと書くことが出来ません。
例えば、
- 「〇〇市では、健康促進政策2018を行っている。これについてあなたの意見を書いてください」
- 「□□県警では、交通事故者を少なくするための取り組みを行っている。いくつか例を示し、あなたの考えを書いてください」
というテーマです。
知らないと手が止まってしまうようなテーマです。
しかしこのテーマも、面接対策で活きるものになるのです。
それは、志望動機です。
面接で聞かれる志望動機は「なぜウチを受験したの?」という質問です。
つまり皆様は、何か理由があって、その自治体を受験している訳です。
理由がなければ、その自治体を受験する必要はありませんからね。
これが志望動機です。
この ②自治体のことに関して を論作文で答えられない場合は、「ウチを本気で受験したわけではないな」となってしまいます。
実際に、志望度の大きさと志望動機の質は比例します。
「この自治体に行きたい!」という人の志望動機はよく調べて詳しく書いてあります。
逆に、「日程が空いているからとりあえず受験するか」という志望動機は、どこかで拾ってきたコピペのような内容になっています。
志望動機の探し方も、また面接対策の時にお伝えします。
③時事について
論作文では時事についても聞かれます。
例えば、
- 「東京オリンピックが開催されるが、想定される経済効果についてあなたの考えを書け」
- 「東日本大震災のような大規模災害が起こった場合、あなたが〇〇県の職員だとしたら被害を最小限に抑えるために何をしなければならないか。あなたの考えを書け」
というようなテーマです。
どの自治体でも出しやすいので、テーマになりやすい傾向があります。
これもまた、今世の中で何が起こっているかを知らないと書けません。
いないとは思いますが、東京でオリンピックが開催されることを知らない人は、東京オリンピックについて書くことは難しいです。
時事は、以前のブログでも紹介した「速攻の時事」を使って勉強してください。
そして勉強の際、「時事の事柄について自分の考えを持つ」ようにしてください。
この時の考えが、そのまま論作文に使えます。
このように、論作文には大きなテーマが3つしかないことを理解しておけば、スムーズに対応できると思います。
見た目は色々なテーマがあってごちゃごちゃしますが、すっきりさせるとそこまでテーマはありません。
次回はもう少し掘り下げた内容をお伝えしていきます。