(2021年9月13日追記)
今回は、公務員試験の集団討論という試験についてお伝えしていきます。
そもそも、集団討論という試験をご存知でしょうか?
知っている方も多いと思いますが、実際に経験された方は意外と少ない試験ではないかと思います。
集団討論という試験は、民間企業の就活でも実施してくる試験です。
この就活で、初めて経験するという方が多いと思います。
まず集団討論は、6~8人で1グループを作ります。
そのグループに対して、あるお題が出されます。
実際に出題された、平成29年の大阪府警察行政のテーマは以下のようになります。
近年、スマートフォンは急速に普及し、総務省の「平成28年通信利用動向調査」によると世帯保有率は7割を超える状況である。
スマートフォンは場所を選ばず便利に使えるため、私たちの生活をより豊かにするツールとなっている。その一方で、「歩きスマホ、ながらスマホ」が社会問題となっており、それに伴う事件・事故が発生している。
例えば、ひったくりに遭ったり、駅のホームから転落したり、人にぶつかってケガをするだけでなく、他人を巻き込んでしまうケースも増えている。
そこで、「歩きスマホ、ながらスマホ」をなくし、それに伴う事件・事故が起きない安全安心な社会を推進していくための効果的な方策について、グループで討論し、結論を出してください。
こういったお題が出されます。
これについてグループみんなで話し合い、結論を1つ決めます。
あとは試験にもよりますが、代表者を1名選出してみんなの前で発表したり、白紙の大きい紙を渡されて、そこに分かりやすくまとめ、発表したりします。
制限時間は大体40~60分です。
時間や実施方法は、実施するところによってまちまちです。
テーマは、HPに過去のものが掲載されている自治体もありますので、絶対に自分の受験する自治体は調べておいてくださいね。
集団討論という試験をざっくり説明すると、こんな感じの試験です。
そもそも私は、公務員試験を受験するまで、集団討論を一度も経験したことがありませんでした。
大学生のころに就活をサボったからです(笑)
就活をサボったつけがここでもくるとは…笑
実際に公務員試験では、1回しか集団討論の試験を受けていません。
その時の感触としては、「思ったより簡単だな」という印象でした。
おそらく社会人として、会議や話し合いを経験したからだと思います。
ただ、現在大学生で初めて集団討論を経験する人は、絶対に戸惑うと思います。
経験値が足りないからです。
他人がいる中で、いかに自分の考えや特性をアピールできるかがこの集団討論という試験のカギを握ります。
では、どのような対策や立ち回りをすれば良いかを紹介していきたいと思います。
まず、集団討論という試験は「集団の中での適正」を見ています。
例えば、どれだけ知識や経験があったとしても集団をひとつの方向に導くことが出来なければ意味がありません。
中には、自分の良さだけをアピールしようと考える人もいます。
それ以外にも、否定的な発言ばかりでグループをかき乱す人や、自分の発言が絶対に正しいと妥協しない人もいます。
こういった、「グループに馴染めない人」は意外に多くいます。
みなさんの実生活の周りにもいませんか?
こういう、「関わりたくないタイプ」
こういう人にグループを壊される可能性もあるのが、この試験の難しいところですね。
もしそういう人(ネットではクラッシャーと言われていました)と同じグループになってしまったらどうするかも、お伝えできればと思います。
幸い、私が集団討論の試験を受けたときは、真面目な学生ばかりでとてもやりやすかったです。
基本的には、普通の人が受けている試験だと思います。
もちろん、まとめ役としてグループを上手に一つにする人は評価されます。
ただし、目立つ人だけが評価されるのではないのが、この集団討論という試験の難しさです。
自分の特性を見誤ると、空回りしてしまう可能性があります。
そもそも仕事というものは、一人では絶対にできません。
これは、民間企業でも公務員でも同じです。
私はこの意味が学生の頃にはよく分かりませんでした。
ひょっとすると、今現在大学生の方もよく分からないかもしれません。
なんとなく、ぼんやりしたものかもしれません。
しかし、私は社会人を経験して、この言葉の大切さを改めて実感しました。
自分が仕事をするためには、周りの人の協力が必ず必要になります。
集団討論では、その「人と協力して目標に向かう能力」も見られています。
なので、社会人には有利と言える試験かもしれません。
ただし社会人でも、対策を怠ってしまえばいい結果はでません。
逆に言えば、良い対策をすれば、良い結果に結びつきやすい試験です。
次回以降は、公務員試験の集団討論の対策についてお伝えしていきます。